白髪予防に効果が期待出来る食生活とはどういうものでしょう。
髪の毛の色を作っているのはメラニンですから、体内でメラニンを作るのに必要な栄養素が体内にしっかりあることが大事です。
メラニンは美白美容の大敵であるシミの素でもあるため、闇雲に身体から排除しようとしている人もいるようです。
その結果、白髪が目立つようになってしまったとしたら、美容面では大打撃ですよね。
キレイになるための努力は大切ですが、本当の意味でキレイにつながるバランスが大事ですから、必要な栄養素はしっかり摂取するようにしましょう。
白髪に良い食べ物は?
髪の毛の色素はメラニン
チロシンとチロシナーゼを作るための栄養素が必要
メラニンを体内で作る材料は、アミノ酸の一つであるチロシン、そして作る時に必要な酵素がチロシナーゼです。酵素はひとつひとつペアが決まっていて、働きは一つだけなので、チロシナーゼがなければチロシンがあってもメラニンを作れません。食べ物から摂取する必要があるのは、チロシンとチロシナーゼを作るための材料です。
メラノサイトを活性化する
メラノサイトを活性化させる栄養素が必要
上記のチロシンとチロシナーゼとが化学反応を起こす場所は、メラノサイトという細胞の中です。メラノサイトは色素を作る化学工場のような存在なので、この場がなければ両者が揃っていてもメラニンを作ることは出来ません。白髪を予防するには頭皮のメラノサイトを活性化させておく必要があります。
髪の毛を作るための栄養素
髪の毛を作るための栄養素が必要
チロシンとチロシナーゼがあり、メラノサイトが活性化していても、肝心の髪の毛が育たなければ意味がありませんね。髪の毛を作っているのは毛母細胞ですが、そもそも髪の毛自体、どんな成分で作られているかあまり知られていません。
髪の毛は、ケラチンというたんぱく質で出来ており、構成する成分はメチオニン・システイン・シスチンなどです。美白美容に詳しい人は聞き覚えのある名前かもしれませんが、これら3つは似通った仲間で、実は髪の毛を構成する成分でもあります。
白髪を予防するのに美白の成分を摂取するのはなんとなく不思議な感じもしますが、確かにシステインはメラニン産生を抑制する働きもあります。ただ、髪の毛そのものを作る時には、欠かせない成分なのですね。
チロシン・チロシナーゼを作る食べ物は?
メラノサイトが活発に働いていても、肝心のメラニンを作る材料がなければメラノサイトも色素を作りようがありません。
メラニンはアミノ酸の一つであるチロシンが原料となって作られますが、チロシンは食べ物から摂取する栄養素です。食べ物の中に含まれるチロシンをチロシナーゼという酵素が分解してメラニンを作ります。
体内合成されるチロシナーゼも大事ですが、肝心のチロシンが体内に少ないと、メラニンを作ることが出来ません。
チロシンは、日本人には馴染みの深い納豆や豆腐、味噌などの大豆加工食品に多く含まれます。
他にはチーズなどの乳製品にも豊富ですし、バナナなどの果物にも含まれていますので、朝食などに摂り入れてもいいですね。
チロシンは、銅ミネラルと一緒に摂取すると体内吸収率が上がり、相乗効果が上がると言われています。
銅は牛レバーやホタルイカ、海老、カニなどに豊富ですが、同じミネラルの亜鉛を摂り過ぎると体内の吸収率が下がってしまいます。
サプリメントなどの摂取量や食べ合わせ、摂取するタイミングなどにも工夫が欲しいですね。
・おすすめの食事
納豆、豆腐、味噌、チーズなどの乳製品、バナナ、アーモンドなど
(※相乗効果で牛レバー、ホタルイカ、海老、カニなど)
メラノサイトを活性化させる食べ物は?
髪の毛の色を作っているのは頭皮のメラノサイトです。このメラノサイトの活性が低下すると白髪となり、活動を停止してしまうと二度と黒髪は生えて来なくなってしまいます。
メラノサイトを活性化させる成分はヨウ素で、これは海のミネラルとも言われる成分のため、海藻類をたくさん食べることで補給出来ます。前述の味噌と海藻を併せて海藻の味噌汁などを飲むと、髪の毛には理想的ですね。
昔から海藻類は髪の毛を美しくすると言われて来ましたが、昆布やワカメなどの海藻類を積極的に食べることは、科学的な裏付けもある黒髪を作る良い方法なのです。
日本食では馴染みがあるのですが、現代人は食がすっかり欧米化してしまっていて、海藻類をまったく食べなくなってしまっている人もいます。
ひじきやもずくなど、最近見た記憶すらないという人は、1日の食事の中で海藻類を取り入れるメニューの工夫をしましょう。
・おすすめの食事
昆布、ワカメ、ひじき、もずくなど海藻類
髪の毛を作るための食べ物は?
そもそも髪の毛はどんな成分で作られているかというと、ケラチンというたんぱく質で出来ています。また構成する含硫アミノ酸はメチオニン・システイン・シスチンなどです。
メチオニンはシステインの原料、システインが食べ物の中に入っている時の状態がシスチンですから、これらはすべて仲間のような関係です。
含硫アミノ酸には体内の有毒物質を体外へ排出させるデトックス効果もあることが分かっていて、髪の毛の健康以外にも有効な成分です。
メチオニンは必須アミノ酸の一つですが、魚介類や豆類に豊富に含まれることが分かっています。システインもアミノ酸の一種で、たんぱく質を含む食品に豊富に含まれることが分かっています。
髪の毛はタンパク質ですから、良質たんぱくを食べることで髪の主成分であるケラチンのもとになり元気な髪の毛を作ることが出来ます。
・おすすめの食事
卵、鶏肉、サーモンなどのたんぱく質
髪の毛の主成分であるケラチンは、体内で作り出せない必須アミノ酸+アミノ酸(18種類)が合成してできるもの。
たんぱく質を取る⇒アミノ酸に分解⇒ケラチンになる
といった流れなので、ケラチンそのものを摂取すればよいというわけではなくて、良質なたんぱく質を摂取してケラチンの原材料となるアミノ酸をしっかりとろうということです。
また、
たんぱく質を取る⇒アミノ酸に分解⇒ケラチンになる
↑↑には亜鉛やビタミンB6が必要です。
なので、ケラチンのもとになるアミノ酸だけではなく亜鉛やビタミンB6も不足しないようにしっかりと食事などから摂取していく必要があります。